「イラストを上達させたいけれど、どうすればよいのかわからない…」。そんな方に向けて、この記事ではイラストを上達させるためのポイントをご紹介。また、人物、風景、それぞれのイラストの描き方を解説していきます。

イラストを上達させるために重要なポイント

イラストを描くうえで重要なポイントはいくつかあります。これから解説していきます。

ポイント①絵の全体感をつかむ

最初のポイントは、「絵の全体感をつかむこと」です。細部を見るのではなく、ひきで全体を見るようにしてください。全体感をつかむことで、画面のバランスを見ること、統一感が出せ、存在感やリアリティをイラストで表現できます。

ポイント②重心を考える

イラストに描く対象物の重心がどこにあるのかを明確にします。とくに人物イラストであれば、どこに重心がかかっているのかで、ポーズが違ってきますし、体のどの部分に力が入っているのかも変わります。重心を考えて描くことによって、いきいきとした人物になるはずです。

ポイント③質感を表現する

しっかり質感を表現しましょう。対象物が硬いものなのか、やわらかいものなのか、質感を見極めてしっかり描き分けることが大切です。また、ディティールを描き込むことでも、質感を表現できます。

ポイント④形を捉える

イラストだからといって、形がうまく捉えられていないとバランスが悪い絵になってしまいます。バランスよく正確に形を捉えられるよう、補助線やアタリを使って、繰り返し描く練習をすることが、イラスト上達への道です。

ポイント⑤離れて見るクセをつける

イラストを描いている途中、イラストから離れて見るクセをつけましょう。離れて見るときには、構図に歪みはないか、対象物の形のバランスはとれているかをチェックし、もしバランスが悪いようなら、修正してください。また、人物や顔などのイラストは、ラフのあと、絵を鏡に映してチェックすると、歪みやバランスを確認できます。

人物のイラストの描き方

顔の描き方

輪郭

  1. 長方形を描き、縦、横の中心に直線を描きます。男性の輪郭は、女性の輪郭よりも少し縦長に長方形を描くのがポイントです。
  2. 長方形の中に、楕円形を描いていきます。これが、輪郭のベースとなります。
  3. 正中線を書き入れます。縦の正中線は、体の中心、横の正中線は目の位置や大きさの左右対象に描くためのガイドとなります。
  4. 楕円の下側の線を削るようにしてほおと顎を描きます。女性は頬骨の丸みを意識し、男性はシャープな感じでスッキリ描くとよいでしょう。

横顔

  1. 横長の楕円を描き、縦、横の中心に直線を描きます。
  2. 左側の丸みよりやや内側からまっすぐ線をおろします。アルファベットの「P」を意識するとよいでしょう。
  3. 楕円の中心よりもやや下に、耳を描きます。
  4. 右側に描いた線をガイドに、眉間と鼻の膨らみを描いていきます。
  5. 耳たぶの部分とあご先の部分をつなぐようにして輪郭を描きます。

  1. 輪郭を描き、なかに十字線でアタリをつけます。横のアタリ線は、半分よりもやや上くらいに描くと、ほどよい目の高さになります。
  2. 目の輪郭を描きます。大きく描くと幼く、かわいらしい感じに、小さく描くと落ち着いていて大人な印象になります。
  3. 白目、黒目をバランスを見ながら描き入れます。

  1. 両目の中心を線で結び、下向きの正三角形を描きます。
  2. 正三角形の下の頂点の部分に口を描き入れましょう。
  3. 目頭よりも少し横に長く口を描くとバランスがよくなります。

目と顎のちょうど真ん中あたりに鼻を描きます。鼻は、鼻の穴だけを描いたり、鼻のてっぺんだけを描いたり、鼻の左側だけを描いたりなど、表現方法はさまざまです。イラストの雰囲気にあったものを描き入れましょう。

髪の毛

  1. アバウトに髪型のアウトラインを描きます。髪の長さやボリューム、生え際、髪の毛の流れなどを考えながら描いていきましょう。
  2. アウトラインを決めたら、毛束を描いていきます。束の太さは、太いと髪の毛の量が多い感じに、細いとふんわりした感じになります。太い束と細い束をうまく混ぜて描くと自然な髪の毛に仕上がります。

体の描き方

胴体

  1. 三角形と逆三角形を重ねて描きます。女性の場合は細い二等辺三角形で、男性の場合は女性よりも太めの二等辺三角形を描きましょう。
  2. 肉づけするように胴体を描いていきます。上の線から3/5くらいに腰のくびれがくるようにするのがポイントです。

  1. 腕を描くときには、手を描いてから、そこに腕をつけるとうまくいきます。まず、手を描きましょう。
  2. 次に、その手のポーズのときにはどのような腕の形になるのか考え、肘の位置に円を描きます。
  3. 肩と肘、肘と手を線でつなぎます。
  4. 先ほど描いた線をガイドに、肉づけするように腕を描きます。

  1. 股下から膝、膝から足首まで同じ長さの線を描き、足は三角形でアタリをつけ、関節部分に円を描きます。
  2. 股下から膝の線に肉づけするように太ももを描きます。膝に向かって細くなるように描くのがポイントです。
  3. 膝から足首の線に肉づけするように脚を描きます。ふくらはぎのふくらみ、足首はきゅっと細く描くと脚らしくなります。
  4. 面をとらえながら足を描いていきます。
  5. 必要があれば膝小僧を描き入れます。

風景のイラストの描き方

風景のイラストの描き方

描き方①レイアウトを描く

まずはレイアウトを描いていきます。このとき意識したいのは構図です。地平線の位置を決め、遠近感(パース)つけてそれぞれの対象物をどこに配置するのかをイメージしながらレイアウトを取るようにしましょう。

描き方②ラフに色を塗る

次に、ラフに色を塗っていきます。空や山、地面など遠くにあり、面積の大きい部分から塗っていきます。全体の色のバランス、陰影を考えながらざっくり塗ることがポイントです。

描き方③細部を描き込む

最後に、手前にある対象物に色をつけ、細部を書き込んでいきます。描き込みの量が多くなればなるほど、より近くにあることを感じさせることができます。

本格的なイラストを描きたいなら専門学校で学ぶのがおすすめ

イラストを上達させるには、デッサン力や人体描画、デジタルツールといったスキル、専門知識を身につけることが重要です。これらを身につける方法には、大きく分けて「独学」と「専門学校」の2つの選択肢があります。
独学で身につける場合は、お金がかからないのがメリット。しかし、だれかに指導してもらえないため、個人レベルや知識に頼ってしまい、上達するのに多くの時間が必要となることがほとんどです。
また、変な癖がついてしまうのも難点でしょう。
一方、専門学校であれば、通うのに一定の費用がかかるものの 、その分野の知識・経験がある講師に直接指導してもらえます。また、イラストの添削もしてもらえるため、早く上達できるのがメリットです。イラストをスピーディーに上達させたいのであれば、専門学校で学ぶのが断然おすすめです。

イラストを上達させよう

この記事では、人物の顔や体のイラストの描き方を紹介しました。イラストを上達させるには、紹介したポイントを抑えることが大切です。また、何度も描いて、練習してみてください。

イラストレーターを目指すならこのコース

バンタンゲームアカデミーでは、イラストレーターを目指せるコースを3つ用意しています。
いずれのコースも、講師陣に現役のプロを迎え、直接指導。アナログからデジタルまで多彩な表現方法を習得できます。また、就職やフリーのイラストレーターへのデビューもサポートしているのもポイント。バンタンゲームアカデミーで、幅広い業界で活躍できるイラストレーターを目指しませんか。

シェアする