VR動画の作り方を解説!おすすめのカメラやソフトもご紹介
VR動画はどのように作っていくのでしょうか?まずは、VR動画の特徴と作成手順・費用から、YouTubeにアップする方法までを確認しましょう。また、撮影におすすめのカメラ、VR動画作成に必要なソフトなど、実際のVR動画作成に役立つ情報もご紹介します。
VRとは
VRとは「Virtual Reality」の略で、「仮想現実」のこと。VR専用のヘッドセットを装着して、現実とは異なる世界に入り込むような視覚的体験ができる技術です。ARは現実の世界にデジタルコンテンツを加えるのに対して、VRは現実世界とはまったく別の世界をヘッドセットに投影していきます。
VR動画の特徴
特徴①ヘッドセットが必要
VR動画を見るには専用のVRゴーグルを着用しなければなりません。VRゴーグルは、左右それぞれ異なる映像を映し出します。それらを両目で見ると、立体的に表現されるようになっています。そのため、VRゴーグルはVR動画にはマストなアイテムです。
特徴②動画内で移動できる
VR動画を見ているときに、自分がしゃがめば視点が低い位置に変わり、見える映像も変わります。これまでの動画は、撮影者の視点での映像しか見ることができませんでしたが、VR動画では体験者自らがその映像の中に入り込んだような気分で、映像を見られるのです。
特徴③360度を見ることができる
VR動画は、動画を見る人が視聴しながら移動できるのが特徴のひとつとご紹介しました。つまり、周囲を見渡すようにすると、360度の映像を視聴できるということ。VR動画はVRゴーグルの動きにあわせて動画内の映像が動くため、全方位の見まわしが可能になるのです。
VR動画の作成手順
1. 動画内容の企画
VR動画を作る際の最初のステップとして大切なのは、動画の企画です。どんな動画を作り、その動画を見た人にどんな体験をしてほしいのかを考えることから始まります。そのうえで、見た人を楽しませるためにはどんな工夫をすればいいのか考えていきましょう。
2. 動画の撮影
どんなVR動画を作るのか企画したら、次はいよいよ撮影です。専用の360度カメラを使い、撮影していきます。360度カメラなら1度の撮影で全方向の景色をおさえることが可能です。ただし注意点としては、360度カメラでの撮影で小道具や別のスタッフが写ってしまわないようにすること。そのようなアイテムや人が映り込むと、せっかくの動画が台無しになっています。
3. 動画の編集
動画の撮影後は、編集作業が必要です。専用の編集ソフトを使い、全方向の映像をつなぎ合わせる「スティッチング」という作業を行っていきます。また明るさやブレを調整して、よりクリアできれいな映像を見られるようにするといいでしょう。
VR動画をYouTubeにアップする方法
1. 動画のエンコード(変換)処理を行う
できあがった動画をYouTubeにアップするためには、最初に動画のエンコード処理を行います。エンコードとは、動画の音声データなどを圧縮してインターネット上で視聴しやすい動画データに変換する作業のこと。VR動画は容量が大きいため、YouTube用のエンコード処理を行わなければなりません。詳しいエンコード設定については、YouTube公式サイトの動画アップロード手順で確認しましょう。
2. メタデータ設定
エンコードが完了したら、VR動画のメタデータ設定を行います。メタデータとは、ファイル形式やオーディオ情報などのこと。YouTubeではメタデータ設定用ソフト「360 Video Metadata」を提供しているので、それをダウンロードして利用しましょう。このソフトを使って処理を行います。
3. 動画アップロードを行う
ここまでできたら、動画をYouTubeにアップロードしましょう。サムネイルの設定や動画の概要欄への入力のほか、自身の専用YouTubeチャンネルを作ったりしてもいいでしょう。
VR動画を作成するのにかかる費用
個人でVR動画を作るとき、どのくらいの費用がかかるでしょうか。必要な機材の費用は以下のとおりです。
・360度カメラ 数万円~10万円
・音声収録機材 数万円
・編集用ソフト 無料~5万円
VR動画作撮影におすすめのカメラ
カメラ①RICOH THETA(リコー シータ)
リコーは360度カメラの草分け的存在。シンプルなデザインと操作で撮影が可能なため、初心者でも簡単に360度撮影ができます。しかも小型で軽量なため、遠方などの撮影や旅行先での撮影にも向いています。
カメラ②Kodak SP360
水平360度と垂直214度の幅広い視野を持つ半天球360度カメラ。耐衝撃、防滴、耐低温などの特徴があり、さまざまな環境下での撮影に向いています。登山中、スキー・スノーボードなど、アクティブシーンの撮影に最適です。
カメラ③GoPro Omni
6方向にむいた6台のカメラを組み合わせたのが「GoPro Omni」。最大8Kの高いクオリティの360度動画を作れます。バイクなどのアウトドアスポーツの撮影などに人気です。
VR動画作成におすすめのソフト
ソフト①ハコスコカメラ
RICOH THETA Sとスマホをつなげて、ライブビューを見ながらパノラマ映像の撮影と再生を行えます。
ソフト②VideoProc
4K、8Kのほか、360度、180度VRなど、さまざまなファイル形式に対応。基本の編集機能が充実しているため、初心者向きと評判の高いソフトです。
ソフト③Final Cut Pro X
Appleが開発している動画編集ソフト。Mac1台でハイクオリティの動画制作ができます。
VRゲームを作りたい場合は?
VRゲームを作る場合は、ゲーム開発用ソフトのUnityが必要です。
Unityとは
Unity(ユニティ)とはゲームを作るためのソフトで、2D・3D・VRゲームの開発のほか、アニメーション、3Dモデリングの作成などにも使われています。世界的ブームを巻き起こした「ポケモンGO」のほか、SNSで話題になった「Escape from Tarkov」、「Among Us(アマングアス/アモングアス)」「原神」など、数々のゲームがUnityで作られています。
本格的なゲーム作成ならプログラミングが必要
Unityは初心者でもゲームを作る機能があるソフトですが、もっと本格的なゲームを作りたい場合は、プログラミングが必要となります。VR動画を作って、さらにゲームを作りたいと考えている方は、プログラミングのスキルも身につけるといいでしょう。
本格的なVR動画の制作がしたいなら専門学校で学ぶのがおすすめ
VR動画は、個人でも作ることができることをおわかりいただけたでしょう。しかし、さまざまな業界でVR動画の利用が進むなか、より本格的でクオリティの高いVR動画の制作技術が求められるようになります。そんなときに活躍できる存在になるためには、専門的な知識とスキルを身につけておくことが必要です。そのためには、専門学校で学ぶことが大切です。
VR動画の時代に
新型コロナの拡大をきっかけに、自宅などにいながらさまざまな体験をできるサービスがますます普及していきています。そのひとつとして、ヘッドセットを装着してリアルな体験を楽しめるVR動画も幅広く利用されるようになっていくことが予想されています。今後は、今まで以上にVR動画があらゆるシーンで活用されるようになっていくのではないでしょうか。
VRクリエイターを目指すならこのコース
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