23.06.08 23.07.20 更新

【東京校】クリエイティブディレクター/ SSS by applibot代表高木正文講師が解説。デザイン分野のお仕事とは?入門セミナーを実施!

東京校
ゲーム学部
大学部

「バンタンゲームアカデミー2年制の卒業生です。サイバーエージェントグループで、SSS by applibotというスタジオに所属しています」と、ご挨拶する高木正文講師。

今回は、5月下旬に東京校で行われたセミナーをレポート。

  • そもそも。ゲーム業界とは?

高木講師(以下同)「ゲームとは何でしょうか?」

受講生からは「エンターテインメント」「人と人を繋げるもの」といった声がありました。

高木講師「いいですね。でも、実はそれは、漫画、アニメでもできます。ゲームは、勝負または勝敗を決めること。守るべきルールがあり、環境または他人との相互作用に行われる活動です。勝負が決まる条件が必要ですよね。その条件や企画を考えるのが、プランナー。そのルールや環境を実装するのが、エンジニア。さらに、ゲームを視覚化することに関わるのがデザイナーで、それぞれの仕事は細分化されています。ときどき、『自分らしくキャラクターを描きたい』という人がいますが、それは、単に『絵を描きたい人』。そうではなく、プレイヤーに刺さるキャラクターだよねゲームに出てきたら強そう、という視点を忘れないで!」

ちなみに、ゲーム業界とは、ゲームを作る企業や個人全体を指します。大規模なゲーム開発会社から、中小規模までさまざまな組織が集まっています。ゲームのプラットフォームも、コンシューマー・PC・スマホ・VRなど幅広いです。また、ゲームセンターやボードゲームも「ゲーム業界」に、含まれます。

AAA(トリプルエー)タイトルとは?>

AAAタイトル、聞いたことがあるのではないでしょうか?膨大な開発費を投じて作られたゲームをAAAタイトルと呼びます。例えば、実際に約100億円という予算が投じられて制作されたタイトルがリリースされていますが、そのタイトルは世界累計売上高は40億ドル(5224億円~5230億円)を突破したそうです。では、なぜ作るのか?それは、膨大な費用をかけても売上が期待できるから!です」。

ここからは、ゲーム業界にまつわる疑問に答えていきます。

Q. ゲームって遊びだけど、そんなに頑張って作る必要ある?

「結論から言うと、頑張って作る必要があります。なぜなら、もはやゲームは文化です。日本はコンテンツ大国。映画・音楽と同じように、日本が誇る産業のひとつです。また、経済・技術的影響も大きい。ということで、みなさんは、めっちゃ良い業界を目指しています!」

Q プロになって、ゲーム業界に入るにはどうすればいいの?

「答えは、学校や独学で学ぶこと。学ぶというのはつまり、実力をつけることです。専門校は各業界に特化したノウハウ、プロになるためのノウハウを教えてくれる場所で、就職をフォローします。美・芸大の場合、一般的に、自分の存在価値の表現し、作家性を伸ばす場所で、就職は本筋ではないように思います。対して、専門校は、好きを仕事にすることが命題です。ただし、これまでの小中高とは異なり、クリエイティブには正解がありません」。

  1. どうやったら就職できますか?

「皆さんが、目指す企業の扉をこじあける必要があります。人よりすごいもの、面白いものを作るのは、みんなの頑張り次第。そして新卒採用は、超ラッキータイムです。ぜひ、卒業し終えるまでに就活を終えてください。何人も見てきましたが、活発な人は就職が決まっていきました。是非、活発になってください」とアドバイス。

  • 高木講師は、どんなクリエイター?>

まずは、高木講師のプロフィールをシェア。

2003年 バンタン電脳情報学院(現バンタンゲームアカデミー)2年制入学

2004年 スクエア・エニックス新卒入社(2年制後半)

2005年 バンタン電脳情報学院卒業

2006年 フリーランス

2018  アプリボット入社

2019年 SSS by applibot設立

「ゲーム業界を志望する人は、年間約数万人いると思われますが、僕その中で就職できた1人です。『もともと、天才なんでしょ?』と思われるかもしれませんが、こんな感じでした。(入学当時の作品を紹介し)あまり、上手くないですよね?(笑)2年間で放課後は毎日、ファストフード店でクラスメイトと絵を描いていました。2年間でクロッキー帳12冊を描きました。授業を受けるだけで、普通に過ごすだけではもったいないです」。

晴れてスクエア・エニックスに入社されるも……「僕は天狗になり、1年で退社し没落します。2006年でフリーランスになります」。

対戦型トレーディングゲーム、3Dアクションゲーム、アクションRPGなどに携わり、2018年アプリボットに入社。

  • デザイン分野を中心に職種を解説!>

早速、デザイン分野のお仕事を見ていきましょう!

  • キャラクターデザイナー 「めちゃくちゃ人気です。叶えるためには、どうすればいいでしょう?人の数倍、描きましょう。絶対に、キャラクターを描くだけ、はやめてください。キャラクターも描けるし、3Dも描ける方が有利です」
  • イラストレーター 「キャラクターデザインと、イラストレーターは違うお仕事です。イラストレーターは、数が必要です。上手く描けるのは重要で、キャラと背景の雰囲気がマッチしているなど、絵合わせができると強みになります」
  • モンスターデザイナー「穴場で、オススメです。圧倒的に描ける人が少ないです。アクショゲームなど、敵の仕事はめちゃくちゃあるので、モンスターを描けると強いです。グロテスクなものからファンタジーまで、モンスターを描き分けられると良いです」。
  • 背景デザイナー 「朝・昼・夜と時間帯を分けて場所を描き分ける練習をしましょう」。
  • コンセプトアーティスト「コンセプトアーティストが仕事をするときは、企画の文章ができたてホヤホヤのとき。文章から絵に起こすための知識・技術力・スピード感も求められます」。
  • 3Dキャラモデラ 「3D分野は、就職に有利です。モデリングで数カ月、アニメーションに数カ月かかるので、イラストよりも多くのクリエイターが必要になるからです。背景モデラとキャラクターモデラは分かれています」。

他に、背景モデラ3Dエフェクトデザイナー、UIデザイナーについても解説しました。

<ちなみに。就職orフリーランスの違いは?>

「現在、世の中的にフリーランスが働きやすい環境ではありますが、個人的には就職から始める事をオススメします。フリーランスになるということは、現在活躍しているクリエイターと同じ条件で戦うことになります。しかし、会社員になれば大御所のデザイナーさんは仲間になります。これは大きいです。先輩クリエイターから意見をもらい、指導してもらえる機会があるのも会社員の特権です。また、新入社員はプロの卵として見てくれる場合がありますが、フリーランスの場合、仕事の発注者からはプロとして扱われますし、一人で向き合う必要があります。

  • デザイナーになるための重要なスキルは?>

「仕事をするために必要なスキルは、手を動かし、調べ、自分で考え、話すこと、聞くことが大切です。具体的には4つあります。

  • 芸術的基礎力(構図・パースなど基礎的な能力)
  • ツール(新しい技術の研究)
  • デザイン力(論理的な思考)
  • 審美眼(他人の作品を見る。良し悪しを判断できる力)

を習得してください。学生の時間は、一瞬で終わります。しかも、2年制はあっという間です。1年目から、フルスロットルで頑張ってください。思う存分、活躍してください!」とエールを送りました。業界を代表する現役クリエイターから、指導を受けられ、就活の実践的なアドバイスをもらえるのも、バンタンゲームアカデミーで学ぶメリットですね。

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