ゲームアカデミーは、業界で活躍する実践的スキルを身に着けるため、現役プロフェッショナル講師による独自カリキュラムを組んでいます。
今回レポートするのは、「ディレクター養成ゼミ」第4回目の講義。教えてくださるのは、『Fate/Grand Order』などに携わり、現在はファーレンハイト213株式会社 代表取締役を務める塩川洋介講師です。
ゲームディレクターとは、リーダーとしてゲームの開発を行ったり、チームの監督として現場の指揮をするという非常に重要な役割を担っています。ゲームに携わるスタッフたちのアイデアをまとめるのはもちろん、企画の立ち上げからゲームを完成させるまでの細かいスケジュール管理も担当しなくてはなりません。
制作中に生じた問題や不具合にも慌てず、冷静に対応していく能力が非常に必要になってきます。
そして、スタッフへの指示とフォローはもちろん、制作チームの現場の環境を整えるという調整業務もあるため、その責任は重大。しかし、達成感に満たされるやりがいのある仕事だと言えます。
この日の課題は、スマホ向けのリズムゲームの企画を考えるという内容。受講生たちには、ゲームを遊ぶ理由となるキーワードの「瞬発力」「粘着力」「底力」となるアイデアを発表するというミッションも課せられていました。
受講生たちはA、Bの2チームに分かれてアイデアを出し合うことに。60分という限られた時間の中でなんとか形にしなくてはなりません。
受講生たちはホワイトボードにアイデアを書き出したり、イメージを具体化させるためのイラストを描いたりと試行錯誤。それぞれの考える音やリズムなどのイメージを細かく確認し合っていました。
ゲームに興味を持って遊んでもらうようにするにはどうしたらいいか、何が重要かを真剣にディスカッションする受講生たち。出す音の種類やトーン、ゲームのテーマなど、考えなくてはならない問題が山積みです。
60分が経過し、それぞれの発表を聞き、総評を終えた塩川先生は「今回の課題は一番難易度が高かったと思います。お疲れさまでした」と生徒たちの健闘を称え「ゼミで学んだことを今後にも活かしてください」と語りました。
ディレクターの必須条件を「遊ぶ理由を作り続けられること」と説く塩川先生。「ディレクターが意図して作らない限り、ウリは勝手には生まれない。消費者に遊びたいと思わせるゲームを作ってくださいね」と受講生にアドバイスを送っていました。
それを聞いた受講生たちは「教えてもらったことを、これから作るゲームに活かしたい」「今まで自分で面白いと思ったことには自信があったんですけど、今回ゼミで勉強してまだ実力不足だなと思った。これから精進しようと思います」と野望を新たにしていました。