【東京校】プロゲーマーから参加者に直接アドバイスもあり! 脳科学から英会話、ゲーム体験など、eスポーツの魅力と実態がわかるイベント「esports camp」をレポート
日本でも「eスポーツ元年」といわれた2018年頃より、賞金付き大会が各所で開催され始め、多くのプロゲーマーが誕生!ひとつの職業として成り立つほどの、大きな市場を形成するまでに成長しました。その魅力を体験してもらうためのイベント「esports camp」が、2021年3月14日に開催されました。
当日は、中学生・高校生とその保護者の方々が参加。午前中の説明会を挟み、午後より本格的な体験がスタートしました。こちらでは、その模様をレポートします!
最初に行われたのは、脳科学の「ブレインテック」事業を推進している株式会社メディアシークの平井祐希氏による授業です。「みなさんは、ゲームと脳の関係について考えたことはありますか?」一見なんの関連性もなさそうですが、実はかなり大きな影響を与えているのです。
昨年、株式会社セガがパズルゲームの『ぷよぷよ』を研究したところ、ゲーム中に思考を司る「前頭前野」が非常に活性化することがわかりました。また、中国にある大学の調査で『リーグ・オブ・レジェンド』のトップ選手は、普通のプレイヤーより脳の認知機能が優れているという結果も出ています。そのため、平井氏は「ゲームは悪いモノというイメージは、いったん解除してください」と語ります。
同社が推進している「ブレインテック」では、発達してきた脳科学を利用して、的確にトレーニングするための方法を研究しています。それを活かすためのアプリが、『ALPHA SWITCH PRO』です。
このアプリは、脳のα波を鍛えることで、記憶力を向上するという研究のもと作られています。メガネのような簡易脳波計を身につけ、それをスマホと連動することでα波の状態がわかります。α波の状態が悪ければ、音楽と共に「ザー」というノイズが聞こえ、状態が良ければキレイな音楽だけが聞こえるようになります。
参加した生徒たちも、こちらのアプリに挑戦!目をつむって集中力を高め、良いα波を出すトレーニングを体験しました。普段、あまり見ない集中する子供たちの姿に、参加した保護者の方たちが温かいまなざしで見守る様子もうかがえました。
アカデミックな授業の後は、PCゲームルームに移動。最初にRe.road株式会社の代表取締役である金井佑輔氏より、eスポーツの仕事について紹介が行われました。
高校生限定の大会を運営するなど、eスポーツに関連した様々な事業を行っている同社ですが、金井氏は「みなさんは、プロ選手になりたい、YouTuberになって生計を立てたいと考えていると思います。それを追求していくと、いろいろな可能性が広がっていきます。地方創生や観光業に繋がったり、いろいろな行政の仕事ができたりという部分もあります。みなさんが取り組んでいるeスポーツは、本気でやればいろいろな仕事に結びついていきます」とメッセージを送っていました。
続いて、よしもとゲーミングに所属する『Call of Duty シリーズ』のプロゲーマーJapanese小池さんが登場。芸人としても活動しているJapanese小池さんですが、19歳の頃からオンラインでFPSをプレイし始め、吉本興業から「プロにならないか?」と言われたのが、27歳だったそうです。
プレイヤーとしては年齢的な限界もあったものの、自分が集めたメンバーでチームを組み、監督業を開始。『Call of Duty シリーズ』としては初となるデータアナリストとなり、選手たちの動きを研究して教えるというお仕事をしているそうです。そうした努力もあり、公式大会がスタートしてから9連覇という偉業を達成しています。
Japanese小池さんからは、「お父さん、お母さんもこの場にいらっしゃいますが、お子さんがゲームをたくさん続けることに不安だと感じる人はいますか? たしかに不安だと思います。でも、すごくお金になるんですよ(笑)。僕は売れない芸人でしたが、3年間ゲームだけで1900万円稼いでいます。それ以外に、このようなお仕事もさせていただいていますし、データアナリストとしての仕事もあります。不安だと思うかもしれませんが、動画編集ができるだけでも引く手あまたです。英会話ができるだけでも、どの企業も欲しがります。なので、ゲームを取り上げるということだけはやめていただいて、応援してあげて欲しいですね」と、自身の体験を含めたメッセージが語られました。
続いて、お待ちかねのゲーム体験会がスタート。こちらは、3人ひと組でチームを組んで戦う人気バトロワゲーム『Apex Legends』に挑戦することに。オンラインゲームではチームプレイも重要ということで、ヘッドセットを付けてプレイが行われました。
準備中、参加した生徒や保護者の方たちからの質問に、Japanese小池さんが答えるという場面も。ゲームがスタートすると、解説者に早変わりし、保護者の方たちにも理解できるようにゲーム内容をわかりやすく紹介していただきました。
このゲーム大会と同時に、隣の部屋で行われていたのが、日本語を使わず英語だけでコミュニケーションをとりながら『Apex Legends』をプレイするという体験でした。こちらは、ふたりの生徒が参加し、オンラインで海外の方が参加してゲームが進められました!
この日、初めてPCゲームをプレイするという人もいたようですが、みなさん少しプレイしただけで、ある程度自由に操作できるようになっていました。まだまだ、これから大きく成長していくといわれるeスポーツ市場ですが、今後の発展にも注目していきたいですね!