【大阪校】元カプコン片岡氏と藤井氏によるコンセプトアート座談会

大阪校
ゲーム学部
eスポーツ学部

こんにちは!バンタンゲームアカデミー大阪校です。

今日は元カプコンの片岡さんと藤井さんが語るコンセプトアート座談会の様子をお届けします!

お2人ともカプコンで20年ほど、背景・キャラクターを含むデザイン全般を手がけられていた方です。

 

 

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コンセプトアートは、プランナー(ディレクター)が考えているアイデアや方向性を形に(=目に見えるものに)する作業で、そのアートのことを指します。

 

昔はゲーム制作に関わる人数はそれほど多くありませんでしたが

今は総勢100〜200人が2年ほどかけて作る事案も増えてきたそうで、モンスターハンターでは200〜300人が関わったと言われています。

そこで、この数百人規模のスタッフ全員がブレないように進むためや、取引先とイメージを共有するためにコンセプトアーティストが必要なのです。

 

また、コンセプトアーティストは、プランナー(ディレクター)の頭の中にある抽象的なイメージを読み取って、ビジュアルに落とし込む仕事であるため

絵が上手なだけでは務まらないそうです。コンセプトアートは数カ月~数年かけてゲーム制作に携わる全ての人の道しるべになるような重要な位置づけとも言えます。

 

「今はネットに情報があふれていますが、そのせいで重要なものがわかりづらくなっている。

 コンセプトアートの世界も同じで、特に、ネットでさっと見るデザインも悪くはないけれど本当に自分のためになるインプットにお金をかけるのは良いこと」

と片岡さんは語ります。

 

片岡さんは、滝の絵を描くのに見本が欲しい先輩のために大阪梅田のかっぱ横丁の古本屋を駆け回った経験を語ってくれました。

そのときの経験が今でも生きていると言います。「手にとってペラペラめくって、自分の目を肥やしていくというのはとても大切。

アートの本は1冊5,000円というものもザラにあります。でもそれが数年後、数十年後、何倍にもなって返ってくるという可能性は十分ある」ということを教えてくれました。

 

 

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また、インプットについて藤井さんは「コンセプトアートに限らず、物づくりのプロになる上で、日頃からの意識はとても大切です。

例えば、映画を観て“楽しかったね、はい終わり”ではなく、メイキングにも目を通すようにする。ディズニーなどはとても良い研究材料なので

のように作られているか興味を持って見るとよいでしょう」とアドバイスをくださいました。

 

 

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そして今回は座談会なので、多くの時間が質疑応答に当てられました。

 

Q:コンセプトアートのスキルアップで大切なこととは?

 インプットとアウトプットの量。いつでも出せるように反復練習が大切。インプットを100しても、アウトプットが1しかできないということは多々ある。

 だからこそ小さなインプットも意識すると良い。加えて、ただのイラストレーターではダメで、相手の言うことを理解する力を養うのも大切。

 

Q:レイヤー分けは何枚くらいがいい?

 何枚がいいという具体的な数があるわけではないけれど、ある程度分けていた方が良い。というのは、まるで修正が入らないと決め付けているかのように

 レイヤーを統一してしまう人もいる。数が増えると管理が大変なので、例えばレイヤーの名称を「eye right」「eye left」のように

 整理整頓しているなら効率がいいかもしれない。

 

Q:リアルな質感を表現する方法を教えてください。

 端的に言うと、トライアンドエラーつまり、インプットアンドアウトプット。他にも、光の当たり具合や角度を意識すると良い。

 

Q:コンセプトアートにはどれくらいの時間をかけた方がいい?

 ピンキリだけど、ハリウッドのレベルになると、5分でかなりエグい(=素晴らしい)レベルのものを描いてくるのもある。

 実務では、とにかく数が欲しいという声が出ることもある。そうなるとじっくり時間はかけられない。

 でも、生徒である今は時間をかけてたくさん描いていく方が、いいかもしれない。

 

Q:デザインや物づくりの基礎・基本と言えるものは何ですか?

 重心は大切。多少デッサンが狂っていようが、重心がしっかりしていれば大丈夫。一枚絵も、2D、3Dも重心がぼんやりしていると良くない。

 これから何かを見る時も重心がどこなのかに注目すると良い。

 

 

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今回コンセプトアートに関する座談会でしたが、デザイン全般に関する質問や業界の話についても話が進みました。

片岡さん、藤井さん、今日は貴重なお話をありがとうございました!

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