【大阪校】「世界は救えないけど、世界を救うキャラクターを創る人になる方法」 株式会社スクウェア・エニックス豊田洋輔様 オンライン講演会
こんにちは、バンタンゲームアカデミー大阪校です!
本日は、株式会社スクウェア・エニックス(以下「スクウェア・エニックス」)でキャラクターデザイナー、アートディレクターを務めている
豊田洋輔様のオンライン講演会の様子を紹介したいと思います(^^♪
スクウェア・エニックスといえば、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなど、超人気ゲームを製作している日本を代表するゲーム会社です。
そこの第一線で活躍する豊田様のお話を聞こうと、100名以上の学生たちが集まりました!
講演会は、豊田様の描いたイラストを時系列に公開しながら行われました。
豊田様が美大を卒業した頃は就職氷河期。そこで、ロンドンへ留学しましたが、トラブルに遭遇し、留学先をニューヨークへ変更します。
日本に帰国したのは2007年、おりしも次の年はリーマン・ショック不況などもあり、就職活動は依然厳しい状況でしたが、
豊田様は大手ゲーム会社の社員養成機関のインターンを経て、就職できたそうです。
そこで、Wiiでプレイするサッカーゲームを製作する仕事に3年間関わりました。
この仕事を通して、ゲーム絵素材・UIのコンセプトデザイン・トレーラームービー全般の製作、とゲームに関する全ての仕事に携わることができ、大変勉強になったそうです。
そして、社内でキャラクターデザインを手がける個性的な方と知り合い、仲良くなりました。その方が、大変上手にイラストを描かれるのをみて、
美大出身の豊田様は「自分もやってみたい、キャラデザをしてみたい」と強く思ったのだとか。
しかし、実際自分で絵を描いてみるとなかなかうまく描けません。
そこで、仕事と並行してイラストを描くために、自分なりのルールを決め、無印のスリムノートに毎日ラクガキを描き続けたということです。
2009年~20011年まで、6300枚、1日平均6.4枚のラクガキを描いていたそうですから、まさに継続は力なりです。
(2009年のラクガキ帳。時系列で最近ラクガキを見せてくれました。)
2011年から、豊田様はソーシャルゲームの開発のために10名近くのスタッフと渡米して失敗して帰ってきたり、
アーケードゲーム部門で長期間かけて企画を作り上げたりとさまざまな仕事をしながら、漫画やアニメの専門学校に通い、より早く上手にイラストを描くための勉強をしたそうです。
すごいバイタリティですよね( ゚Д゚)!!!
そして、2014年(株)コロプラへ転職。とにかく忙しい会社で、1日で武器2種、2日で男女の防具を1種類ずつ納品、といったようなスピードが求められる仕事ばかりしていました。
それでも2012年~2014年まで1日平均5.8枚の絵を描いていたというのですから、凄いです。
2015年、(株)コロプラを退職し、いよいよスクウェア・エニックスに転職。
その後、『ミリオンアーサーシリーズ』や、『ゲシュタルト・オーディン』などで、キャラクターデザイン、アートディレクションなどを手がけ、現在に至ります。
3つの会社を渡り歩き、ゲームに関するさまざまな仕事に関わった豊田様は、
「ゲームは1人では作れない」「新人は仕事を覚え、中堅は自力でさまざまな物が作れる、ベテランはルールが作れる」と語ります。
そして、「プロの仕事は納期との戦いであり、締め切りまでに最高の仕事をして作品を完成させることだ」と続けました。
ちなみに、スクウェア・エニックス入社後も、ラクガキは1日平均3.9枚描き続けているそうです(‘Д’)
豊田様曰く、「キャラデザとは新しい命を作ること、キャラデザは商品(ゲーム)の顔、キャラデザをするためには、ゲームのことを理解する必要がある。」そうです。
キャラデザをするためには時間が必要、しかし、時間をかければいいものができる確証はない。
それでもいいものを作るためには、作品を「創り続ける」ことが大切。と豊田様は話しを締めくくりました。
ゲームに関するさまざまな仕事をこなしながら、毎日ひたすらラクガキを描き続けた豊田様らしいキャラデザの秘訣です。
生徒達も熱心にうなずいていました。
今日のこの講演は、生徒たちに「継続は力なり」の大切さを教えてくれたのではないでしょうか。
豊田様、ありがとうございました。