こんにちは、ゲームアカデミーです(^0^)
今回は、就活の成否に関わる「ポートフォリオ」(作品集)のポイントを学びます。教えてくださるのは、ゲームアカデミーOB・高木正文講師。
「1983年に生を受けまして、現在35歳です。
2005年に、ゲームアカデミーの前身である『バンタン電脳ゲーム学院』を卒業しました」
新卒でスクウェア・エニックスに入社され、フリーランスも経験。
最近では、木村匠吾講師らと共にSSS by applibotというスタジオを立ち上げ、ゲームの企画コンセプトデザインなどを行っています。
<表現のクオリティを上げるために必要なものとは?>
ここで、ちょっとしたグループワークに挑戦!
高木講師「これから先輩のポートフォリオを配ります。
皆さんは、面接官です。その人が、やれること、やりたいことを抜き出しましょう。
例えば、デッサンが上手とか特筆すべきポイントを挙げてみて。作者の得手不得手を、読み解いて」
グループごとに分かれてポートフォリオをチェック。
最初は「うま〜い!!」と素直に感心していた学生たちですが、ページをめくるうちに
「Live2Dもできそう」「厚塗りが得意そうですね」
「見た感じ、女の子が多い。男の子はいないですね」
「仕事として、男の人を描いて欲しいときにオーダーできるかな?」と、議論を深めていきます。
チームごとの発表では「女性のキャラが9割と多く、得意なことが分かります。
ただし、3Dが入っていなかったので、制作途中のものでも入っていれば」
他のチームも「厚塗りと線画、どちらもできる印象。
東京ゲームショウでLive2Dキャラクターの作品を出しています。
どれもクリップスタジオで描かれているので、他のソフトは使えるかというのが少し不安に感じました。」
3チーム目からは「インパクトのある画が印象的です。
一枚画を書き上げる力があり、厚塗りが得意。UIも悪くありませんが、
UIよりも一枚画のインパクトがありました」と、鋭い分析が続きました。
高木講師「今、自分たちが気付いたことは、
自身のポートフォリオに対しても同じようなことが言われます。身にしみたよね?
全員の発表の中で、出てこなかったキーワードがあります。それは『クオリティ』。
今後は、クオリティについても意識してみてください。
そもそも、クオリティとは何か、それは……1.技術力、2.イメージ力、3.質感や空気感を表現できる描画力のことです」
<就活は、早く動いて損はナシ!>
「就活が、最も熱い時期を知っていますか?答えは、G.W前、4月26日頃までです。
夏休みが明けて、7月8月くらいが2番目に熱い。3番目に熱い時期は9月以降でしょうね。
なぜかというと、会社は雇える人数が決まっているから。
例えば2019年に5人採用しようと思ったら、4月の時点では席が5個空いています。
しかし、時間が経つにつれて採用できる枠が狭くなっていきます。
僕が前にいた会社では、4月の時点で落ちても、
画力を高められた学生は10月に受かることもありました」と、希望の持てる話も。
ちなみに、12月から1月は“血みどろの”就活期間なのだそう……!!
<自分の「武器」は?「弱さ」は?>
「専門学校では、就職を目指しているので、色んなことを要求しますね。
ジェネラリストを目指すなら、おじいちゃん、おばあちゃん、女の子、UI など色んな分野を描き分けられるといいです。
ただし、必ずひとつは武器を作ってね。そして、それを必ずポートフォリオに入れてください」
ちなみに……と、取り出したのが、高木講師が学生時代に提出したポートフォリオ。
「今の僕がコレを見たら、突き返すね。表紙に、高木正文大全と書かれていて、ポートフォリオとすら言っていない(笑)」
作品は、厚塗りがメイン。『DARK SKY 海は男たちを狂わせた』など自ら作ったキャッチコピーも印象的。
高木講師「この作品集を見て、どう思う?」
学生「気になります。この方を、もっと知りたいなと思います(笑)」
高木講師「そうだよね。デッサンとかは入っていないし、ポートフォリオの体としては間違っていますが、
こいつ、熱量があるな、会いたいな感はある。僕の場合は、それが武器です。クリエイターとしての武器を、どう表現するかを考えて」
後半はポートフォリオ添削も。高木講師「コツコツ見てもらってフィードバックをもらいましょう」と、エールを送りました!
自分の武器を明確にすること、ときには作品を客観視することの大切さが改めて分かったはず!