【東京校】全てはスケッチから始まった!「ポケモンカードゲーム」を手がけたイラストレーター有田満弘氏によるライブドローイングイベントレポート!
こんにちは!バンタンゲームアカデミーです。
皆さん、イラストレーターの有田満弘さんのことはご存知ですか?
そう!あの「ポケモンカード」シリーズや「ファイナルファンタジーⅪ、XⅣ」を手がけた方です!
そんな有田さんのライブドローイング&トークイベントが東京校で開催されました!
「ポケモンカードゲームの仕事でイラストレーターを始めて23年目くらいになります。
イラスト以外にも「ベルセルク黄金時代篇」劇場版の世界観設定、「ファイナルファンタジーⅪ」の公式サイトの挿絵を描いたりもしました。」
まずはこれまでの経歴を話しながら、有田さんの手がけたイラストが次々と紹介されます。
緻密で透明感のあるタッチがとても美しいイラストばかりで、思わず見入ってしまいます。
その後、質問に答えながら有田さんがイラストを書いていくイベントに移りました。
–一番最初に絵を描き始めたのはいつ頃ですか?
「絵は物心ついた時から描いていましたが、中学から大学まではコンピューターにはまってプログラムばかり書いていました。
その間は同人誌をやっている友達に頼まれて描いたりする程度だったのに、色々あって絵を仕事に選びました。
SNSがない時代は幸せでしたね(笑)、美術の方に進学したわけでもないのに、自分は絵がうまいという幻想を抱いたまま仕事にするという無茶なスタートを切れたので(笑)。
でもそれで順風満帆に行ったわけではないですよ!これでは食っていけないなという時期に、スピードが速くて何でも描ければ、ぜひ第一人者の先生に!
みたいな仕事以外をかき集めて食えるんじゃないかと思って。それでスケッチを始めました。仕事がないときは一日中スケッチをしていましたね。
そうするうちにだんだん描けるようになってきて、仕事もいただけるようになりました。」
これまでの経験を振り返りながら、どんどん筆は進みます。
そして、お話はポケモンカードゲームの内容に。
–ポケモンカードの「タッグチームGX」について、2体いてどっちがメインというのがないと思いますが、どういうふうに描き分けていますか?
「いい質問ですね!ウルトラビーストみたいな大きなキャラ2体も描きにくかったですが、ピカチュウとゼクロムには一番苦労しました。ピカチュウは体長30〜40cmくらいで、ゼクロムは3〜4mあります。この体格差のある2体を同じ画面に収めるために、ピカチュウをゼクロムの肩や手のひらに乗せる構図で、2体を近接させて描きました。その後この2体でパッケージ用に別の絵を描かないといけなくなって(笑)。同じ構図は使えないから相当悩みましたが、ゼクロムがピカチュウに覆いかぶさっているところを煽り見るような構図にしました。そうすればより2体の大きさの違いも強調されるし、ゼクロムの体も全部入ったので。この構図を見つけられたときはとても嬉しかったですね。」
なお今日参加した学生たちの大半がポケモンカードゲームで遊んだことがある様子。馴染み深いカードゲームの作者のお話に集中して聞き入ります。
–ポケモンを描く上でこだわりはあったんですか?
「絵として魅力のあるものを作りたいと思っていました。ポケモンって架空の生き物だけど動物をモチーフにしているところがあるので、動物の体の仕組みや動かし方を学んでイラストに取り入れました。そのおかげか「有田さんの描くポケモンって骨がありますよね」と言われたこともあります(笑)」
骨を感じる絵にすることで、動きに説得力を持たせられるという有田さん。
説得力があれば、クオリティチェックのときにも強みになると言います。
人に何か言われても「こうなんです!」と言い切る力にもなるとのこと。
–学生のうちに学んでおくべきことはありますか?
「人から見たらどう見えるのかを知ることでしょうか。僕の場合はスケッチをしていたときに、絵を描く上で最終的にどういうものを表現したいかを自分と向き合って考えられたのがよかったと思っています。例えば犬の全身なのか、耳なのか、どうすれば自分が満足して描けるのかを考える。それからどういうふうに画面を切り取れば短時間で描き上がるかを考える。描いてみて、切り取り方が適切だったかを確認する。僕はスケッチしながらこれを繰り返したことで、自分の軸を持てて人の意見でブレなくなったし、説得力の根源にもなりました。軸がないと仕事の場で辛くなってしまうんじゃないかな。」
ライブで描かれているイラストの方は、フォトショップで平筆ブラシを使ったり、デフォルトのブラシを微調整することで手描きのようなアナログ感を出しているそうです。
–ほかに学生のうちにやっておいたほうがいいことはありますか?
「PCソフトを確実に触れるようになっておくことも大事ですが、色々なものに触れて、その魅力について分析して、自分ならこうしたいというアイデアを考えてみる習慣をつけること、感受性を磨くための方法を探ることでしょうか。ものを作る仕事をするなら一生感受性は磨き続ける必要があります。僕の場合はとにかくスケッチをしたことがよかったので、それもオススメです。」
華やかに見えるイラストレーターの仕事も、地道な日々の鍛錬があってこそ。
有田さんの場合はそれがスケッチだったのですね。
さて、ようやくライブドローイングも完成しました!
その後はスケッチブックのお披露目タイム!
常にポケットに万年筆や筆ペン、水彩セットを入れていて、邪魔にならないようサイズ感にもこだわりがある模様。
電車に乗っている短い時間でスケッチすることもあれば、1つの場所で5〜6時間かけて描くこともあるそうです。
「トイレを探している間に他の人に場所を取られる」などスケッチあるあるなエピソードで学生との談笑が尽きない様子でした。
有田さん、本日はお忙しい中、ありがとうございました!